モーターグレーダーでの整正
道路の基面となる路床を作ります。ブルドーザーもしくはモーターグレーダ―で均し、ローラーで転圧するのが一般的です。基本的には切土や盛土が行われた後からが路床工なのですが、場合によっては置換工法や安定処理工法で路床の強化をした後に、路床整形を行います。路床工は、以下の点に注意して施工しましょう。
1.路床土を乱さないよう、必要以上の重機作業は避けましょ
う
2.路床の支持力が均一になるように、軟弱盤、盛土部分等は
入念に締め固めるか、改良するなどしましょう。
3.路床整正後、作業車を通す場合は、下層路盤の一層目を
仕上げてからにしましょう。
路床の段階で部分的に軟弱な個所があるのは、後に致命的となる可能性があります。しっかりとプルーフローリング試験を実施し、監督者自身の目で確かめましょう。
タイヤローラーでの転圧
通常、下層路盤(粒状路盤)には再生砕石(C-40、RC-40等)が、上層路盤(粒度調整路盤)には粒度調整砕石(M-25等)が用いられます。いずれも、砕石工場などで製造された材料をダンプトラックで搬入し、モーターグレーダ―で敷き均し、ロードローラーおよびタイヤローラーで転圧するというのが、一般的な施工手順です。路盤は、その上の基層・表層を支える基盤であるので、良く締め固めることが肝心です。以下の点に注意して施工しましょう。
1.規定の締め固め度を確保するために、最適含水比近傍で施
工すること。
2.弱点となりやすい緑端部や構造物近傍では特に締め固める
こと。
3.締め固めには2種類以上のローラーを併用することが望ま
しい
4.表層の平坦性向上と材料の食い込み低減のため平坦に仕上
げること。
ディストリビュータでの乳剤散布
上層路盤の表面に、アスファルト乳剤(PK-3)を1〜2(L/m2)程度散布します。散布には、アスファルトディストリビュータもしくはエンジンスプレーヤを用います。プライムコートを行う目的は下記の通りです。
1.路盤表面の強化
(路盤の破損や降雨による洗掘の防止)
2.雨水の浸透防止および路盤からの毛管水上昇遮断
3.アスファルト混合物との接着性確保
アスファルト舗設状況(表層)
作業方法は、基層と同じです。熱いうちに締め固めましょう!ただし、道路の顔といえる表層に対しては、綺麗に仕上げる為の努力を惜しんではいけません。
これまでの下層の不陸を解消し、特に平坦に仕上げなければなりません。天候にも留意し、雨が降り始めた場合は、敷き均した混合物を速やかに締め固めて、早急に敷き均し作業を中断しましょう。
表層で生じる打ち継目は、そのままの状態で残ります。締め固めが不十分だと、供用を開始してから継目部分がだんだん開いていってしまいます。打ち継目の転圧は、最初に行いましょう。
また、打ち継目は、上下層の継目が重ならないようにすることが大切です。
舗装工事は、基層や表層の転圧が終わり次第、交通を開放しなくてはならないケースも多いものです。しかし、施工したてで、交通解放温度が高いと、わだち掘れの原因となったり、舗装表面が荒れてしまうことがあります。交通の解放は、おおむね50℃以下になってから行いましょう。夏場などで、温度の降下が遅い場合は、人為的に舗装体の温度を下げることも検討しましょう。